2016年 04月 22日
九州・熊本で起こった地震によって多くの方が被災されたこと
お見舞い申し上げます。また、亡くなられた方にはご冥福をお祈り申し上げます。
今回の地震は熊本と大分につながる内陸の断層地帯での震度7度の地震といわれている。
日本には活断層地帯は各地にあり、今回の地震のように内陸型の地震 がおこりうる可能性や
確率は高まっている。
ここ京都の京都盆地も活断層運動により形成された地形で、花折断層や西山断層、黄檗断層などと
活断層が存在する。昔の人々は地盤が崩れないように孟宗竹を植えられました。防災の手段として
竹を利用していたのです。ですから、そのエリアには昔から竹が存在していたのです。
確かに竹は地下茎がからみ合い、竹の子堀りを経験した方にはわかるとおもいますが、
土を起すのに大変な力作業がいります。素人の方が竹の子堀りをするときまって腰を痛めはるほどです。
その強力な地下茎が地盤を保護するというのです。
しかし、ながら、竹の防災としての意味をしらず、竹林を造成し、宅地や事業用地にすることは
とても危険なことをしているのではないでしょうか?あぶないから竹を植えてきたところなのに、
人間の都合で自分たちが利益を享受するため竹林を破壊する。その竹の価値をディスカウントする行為。
しかもその断層上に住んでも大丈夫と認定している制度にも疑問が残ります。
たけのこ大使として許せない思いです。地震が起こってからでは遅いのではないでしょうか?
コンクリートやアスファルトでも簡単に割れる自然の天災への防災には自然の恵むをもつ竹がもっとも適任だと私は思います。
日本人は竹を大切にする民族でした。それは竹がとても有用で、防災や堤防とてしの役割を果たしてきてくれたこと知っていたからです。
こんな時だからこそ竹の真価を思い出してほしい。
たけのこ大使 莞鳴

2016年 04月 07日
京都中央市場において、本日の11時より朝掘りの竹の子の初セリがおこなわれた。
2キロの箱が@3万円以上の値段がついていた。キロ1万5千円の値段に驚きの声があがっていた。
さすが朝掘り竹の子は京都ではブランドである。
ではこの「朝掘り竹の子」というものはほかの竹の子とどうちがうのだろう。
「朝掘り」に対して「宵(よい)掘り」という言葉あるのはご存知ですか?
「朝掘り」はその言葉通り、朝、しかも早朝に掘られた竹の子でその
対に「宵掘り」は朝掘りの出荷がおわり、その後の昼や夕方にほり、その次の日に出荷される。
市場価格でいくと「朝掘り」の竹の子の方が「宵掘り」の竹の子より値段が高く、
同じ産地で「朝掘り」の方が新鮮で、良質のものが多い。
竹の子は光に敏感に反応する野菜で、光を感じるとかたくなり、そのアクを強くする。
また、竹林は夜から早朝までは水分を多くふくみ、みずみずしい竹の子が採れる。
なので、京都の竹の子農家は朝掘りをする。値段がつくのだから、農家もその日一番のものを朝に出荷しようとする。
必然的に朝掘りの竹の子の方が良いものなり、評価がたかくなり、市場価格も上がるながれだ。
しかも、竹の子はすぐに湯がかないとその成分のホモゲンチジン酸の代謝により劣化してしまったり、水分が抜けてみずみずしさや食感や風味が悪くなる。
和食の大家の北大路魯山人も竹の子はとりよせず、産地で食するものだと記している。
魯山人は京都から東京まで鮎を電車で運ばせたことは有名だが、竹の子は運ばせなかった。
それは竹の子は旅をさせていはいけない素材だということである。
「竹の子堀りにいくなら、湯がくための鍋を用意してから行くべし。」といわれるぐらい、もちかえったら、湯がくことをすすめる。
せっかくの朝掘り竹の子をすぐに調理しないともったいない。そのまま一日おいておくと宵掘りに格下げしてしまいます。
たけのこ大使 莞鳴

2016年 04月 01日
先月、某TV番組で竹の子のあく抜きに米ぬかでなく、大根おろしを使用するべきだと
料理人の大家である野崎さんがおしゃっていたが、すべて正しいとは限らない。
私は個人的に野崎さんは好きな料理人だが、こと竹の子においては竹の子大使として一言ある。
竹の子のアクの8割以上はホモゲンチジン酸の代謝からくるもので、シュウ酸ではない。特に良い竹の子にはシュウ酸は皮以外ないといえます。
このホモゲンチジン酸は熱によりその代謝を抑えることができるので、たけのこは適度な温度で湯がく必要があるのである。
その際に 竹の子は野菜なので、湯がく際にデリケートに温度を上げ下げの必要がある。
人間だって急に熱い湯に入ると心臓麻痺や湯あたりしてしまう。真水の一番湯は体に良くないといわれる。
米ぬかはその湯あたりや急激な温度変化を竹の子に与えないような入浴剤や温泉効果があるのである。
また、たけのこのアクを米ぬかの殻に吸収して、湯がく水が冷めても浸透圧で素材の竹の子に戻さない効果もある。
ちなみにあく抜きを大根おろしで試した方は竹の子に大根のからみが移り、竹の子の風味が飛んでしまったのではないでしょうか?
(大根のおろし方を間違うと辛い大根おろしになりますよ。)
大根のおろし方には注意することをTVは伝えていませんでしたね。竹の子はその性質で湯がく水を吸い込みます。辛みのある大根ではその辛みを竹の子が吸収しますので、ご注意ください。(大根のおろし方を間違うと辛い大根おろしになりますよ。)
その点でも米ぬかの汁は竹の子に程よく風味を邪魔しません。また、米ぬかの酵素は竹の子の肌に良い影響を与えます。
湯上り美人の竹の子には米ぬかの酵素風呂が適しております。
野崎さんにこのことをお伝えしたいものです。
竹の子大使 莞鳴
写真提供:うお嘉 四代目:小松弘一良


2016年 04月 01日
今年の竹の子は早く出ている様子。
出荷量実数は手のもとにないが、京都の中央市場で京都産の竹の子の相場が去年より
キロ当たり500円以上安いのがそのこと物語っている。
このあおりを受けて、九州や四国の竹の子の相場が安値である。
やはり京都産の値段が国内では最高値をつけるので、その他の地域の竹の子の値段は連動しているので、
安い値段となる。そして、安いことはイコール京都産の竹の子供給(出荷)が多いことを意味するのです。
例年より2週間ばかり竹の子の出荷が早く、量も多いといっていいでしょう。
しかし、京都の出荷農家では早くでて、早くおしまいになるかもしれないという声があり、
今年は早めに竹の子を求めた方がいいかもしれません。
竹の子は 自然に左右されるので 答えは5月になるまでわかりませんが、予想としてお送りしました。
竹の子大使 莞鳴
