2012年 05月 27日
前回はたけのこ畑にお礼肥えを蒔く作業の話。
地面に向けた愛情です。
今回は竹林農家独特の「しんどめ」作業を紹介します。
ちょうど5月下旬から末ごろ。
成長した若竹君の先端をゆすって折る作業だ。
なんか竹にしてはかわいそうな作業。
ゆすられ、折られるわけです。
人間で残酷と思われるかもしれませんが、
実はこれは竹林農家の愛情なんです。
竹はあまり伸びると風にあおられやすくなります。
強い風が吹くとゆすられ根元あたりに強い負荷がかり、
竹やぶちもとを痛めることになります。それで、ある程度の高さで止めてしまい、
風の抵抗をあまり受けないようにするのだそうです。

また、笹の量もへり、程よく日があたり、次のたけのこを出やすくする効果もあるそうです。
農家の方は代々これを欠かさず、しんとめをマメにされるのです。
ちなみにこの時期でないと若竹のシンが強くなり、ゆすってもおれなくなります。

たけのこ堀りが終わっても竹林農家は絶えず、たけのこ畑にでむき、若竹の成長を見に来るのです。
たけのこLOVEがあるからこそ、代々、京都のたけのこは美味しいのです。
自然と人の愛情が育む結晶があのたけのこの味を生み出すのですね。
これぞ 文化=LOVE ですね。
たけのこLOVE 万歳!!
2012年 05月 26日
たけのこを食べることは毎年でも、
たけのこを育てることは経験のない方が多いのではないでしょうか?
中には田舎の裏山に竹林があって世話しているとおしゃる方もいるようですが、
本格的な育成方法を知っている方は竹林農家の方以外ではマレではないかと思います。
ここではたけのこ育成にも取材してまいります。
そこで、たけのこ育成にはかかせないものをお伝えします。
それは
育成者の愛情!!そう、つまりは♡たけのこLOVE♡です。
たけのこの出るシーズンの終わりごろ、
たけのこLOVE育成者はお礼肥えを竹林に蒔きます。
今年はよくいいたけのこを出してくれたお礼です。
肥えは農家によってさまざまですが、
油かす や ペレット と呼ばれる肥料を丁寧にまきます。
高齢の農家の方ではすでにたけのこ堀で体は疲労困憊。
疲れた体にムチうちながらの作業が「お礼肥え」なんです。
これもすべて ♡たけのこLOVE♡ なんですなぁ。ほんまに。
奥さんがやきもち焼くほどの愛情にたけのこもうれしくて
また、来年でてやろうと思うのですね。(涙)

成長する若竹 成人すると皮がめくれる。まさに一皮むけるとはここからかも
2012年 05月 07日
新緑の麗しき京、
5月15日は葵祭りの日である。
すでに暦では初夏となる。
たけこの時期としては盛りをすでに過ぎたころだが、
このころにでる竹の子を「名残りのたけのこ」と呼ぶそうだ。
すでに新若竹がグングン育ち、子から青年へと育つが如く、
青々としている。
地下から春を忘れていたように「名残りのたけのこ」がでる。
少々、繊維質が勝つが、決して固くない。
地温はすでに初夏だから、竹にとっては好条件で、たけのこもすぐに大きくなる。
成長に必要なチロシンも充分に含み、滋養にも良い「名残りのたけのこ」。
今春ももう一度、味わおうかと思う。 莞鳴

平成23年5月20日に大原野で掘られた名残りのたけのこ(白子)