たけのこ (筍) 料理の店 京都 うお嘉

〒610-1121 京都市西京区大原野上里北ノ町1262
営業時間 : 11時30分~22時00分(入店は20時まで)
定休日 : 月~木曜日の間で不定休

たけのこ日記


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たけのこ(筍)にまつわる事柄やうお嘉での日々の出来事を徒然なるままに書き留めていきます。

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2011年 04月の記事一覧

春 花便り 2

今年のソメイヨシノの桜は長く楽しめた。

4月の半ば過ぎても散らずに残っていたのだから。

                          

しばらくすると大原野の里に八重桜が咲いてきた。

                        

私はこの八重桜の頃が春のなかで好きだ。

竹の子もすくすく大きくなり、若葉も青々として風も爽やかだからだ。

生命の息吹が肌で感じられ、まさに春の盛りでないかと思う。

                    

いにしへの 奈良の都の八重桜

けふ九重に にほひぬるかな

                    

伊勢大輔の歌である。詠ったのは京都の宮中(=九重)。しかも、宮中に上がりたての頃。

まさに新入社員の初仕事のデビュー曲。

緊張の中のひらめきに大先輩の紫式部もびっくりしたに違いない。

小生の若葉マークの頃を思い出し、頭が下がるおもいがした。

              

莞鳴

たけのこの敵は?

男子は外に出れば、7人の敵あり。とありますが、

たけのこ(筍)にも外敵がいます。

猪です。

猪はエサをもとめ、竹林に入り、地中深くほり、竹の子を食べます。

食べるというより、食べ散らかすといった状態で、竹林農家は唖然となります。

今年は特に被害が多く、竹林農家の方は嘆いておられます。

当然、山側の竹林には防御のための鉄線をしてあるのですが、猪は隙を見つけて侵入してきます。

猪突猛進ばかりでなく、かなり頭がいいようです。

いい竹の子ばかり食べられるので、農家の方もカンカンです。

地元の猟友会の方に仇討ちをお願いしたそうです。

莞鳴

たけのこ殿!!いざ勝負!!

美味しい竹の子の秘密

先代の亭主に色々と竹の子や竹やぶについて教えてもらったが、

先代が天国に召されたあと、

私は竹林農家の方にいろいろと学ぶようになった。

もちろん、先代の亭主の知己の方がほとんどだ。

マスコミで竹の子の美味しさをPRする番組はあるが、

うわべだけで本当の美味しい理由を報道する番組はない。

多くの方は白子なら一番と思っているようだが、

一概にそうとはいえない。

たくさんの必要条件のなかで、産地の土質を第一に挙げるべきであると竹林農家の方はいう。

なぜ、京都の西山の竹の子が良質なのか私も取材してみた。

この辺りには石灰質の粘土の土壌が多い。

同じ竹林農家でも竹やぶの土壌の違うことを知った。概ね粘土質のやぶの竹の子は出荷するといい値段がつくという。

粘土にも種類があり、先に述べた白や赤、青とある。

青色や白はとくに良い土質だ、赤は山土が混ざったものでランクはさがる、砂地の土壌の竹やぶからでたものはいくら白子でも甘みがないと言われる。

逆に青色や白の粘土質からでたものは白子でなくても甘くて美味しい。

取材をすすめていくうちにマスコミの情報だけを信じているとだめだなぁと改めて思った。

莞鳴

石灰質の粘土

春の花便り

乾いた竹やぶに春のシャワーがあった。

昨日の祈りが通じたか。

雨を待っていたのは竹の子だけでない。

草花も待ちわびていた。

椿も雨を喜んでいるようだ。

春の雨は私の心にも潤いをあたえてくれる。

莞鳴

木の芽の緑がみずみずしい

「雨の慕情」か「雨に唄えば」?

八代亜紀さんの唄に「雨の慕情」があります。

竹林がカラオケで歌えるなら、今はこの唄を選曲するでしょう。

そろそろ、京都の竹やぶも乾いてきました。ひと降りお願いしたいところ。

(さらに…)

たけのこ(筍)はいつまで?

桜が春の風に舞い散ると、竹の子を掘る農家の方が忙しくなる。

この頃になると朝は肌寒いが、昼間は暑い気候。竹の子を堀る

農家の方もタオルで汗を拭いながらの作業となる。竹の子を

掘るのは重労働だ。食べる側の私は、お疲れ様とこころの中で

手を合わす。

 

先代の亭主と世間話しをしたくて、たけのこ(筍)を湯がいている

部屋に入る。先代の亭主もたけのこ(筍)湯がきで汗をかいていた。

中にはいると米ぬかの匂いとたけのこ(筍)の甘い香りがする。

 

なんだか別の空間だ。

 

おっ。また来たかという顔して私を迎え入れる亭主に、ぶしつけに

質問する私。

 

「このあたりの竹の子はいつまでとれるのか?」と、たずねた。

「さーあ。わからへんなぁ。」と、天を仰ぐ亭主。

 

お天とう様だけが知ることといわんばかり。また、愚問を

してしまったかと、私も一緒に天を仰ぐ。

 

「たけのこ(筍)も人間と同じで、早く成長して一人前になる

もんもあるし、ゆっくりとでる大器晩成のものもある。」

 

亭主はこうも続けた。

 

「竹やぶも場所によって 早出(はやで)のやぶと遅出

(おそで)のやぶがある。日のあたる南向きのやぶは

概ね早出になるもんや。谷側のやぶは遅出になるしなぁ。」

 

農家に尋ねても答えはまちまちだとのこと。

 

5月のゴールデンウィークが過ぎたころに、先代の亭主を

訪ねてみると、亭主はたけのこ(筍)湯がきの部屋にいなく、

もうたけのこ(筍)は終わったのかと思っていると、亭主は

店先の竹やぶにいた。そして、掘りたての竹の子を私に

みせてこういった。

 

「うちのやぶは わしと一緒で 晩熟(おくて)なんや。」

 

亭主は汗を拭い、手もちの水筒からうまそうにお茶を飲んでいた。

5月に入っても採れる、見事な竹の子をみて、

「晩熟(おくて)でも悪くないなぁ。」と、思った。

 

そして、僕の人生もこれからだと勇気をもらったような気がした。

 

その年、5月の下旬まで地元の孟宗竹の竹の子が採れていた。

 

 

莞鳴

 

 

 

現在の亭主自前の竹やぶにて竹の子を掘る。

 

 

 

掘りたての竹の子

 

 

たけのこ(筍)の旬は?

旬という言葉は食材によく使われる。

 

「旬」とは10日間という意味があり、竹の子は10日で成長することから

この字に竹冠をつけて「筍=たけのこ」と漢字になっているとあります。

これはたけのこ(筍)は旬に食べるものかと思っていた。

 

以前、先代の亭主、嘉三郎さんにたけのこ(筍)の旬はいつ頃ですか?

と、聞いた事がある。先代はいつもの人なっこい笑顔でこうこたえた。

 

「そうやなぁ。そこの桜の花が満開になって、散る頃からつつじの花が

見ごろになるころやなぁ。」

 

また、先代はこうもいった。

 

「そやけど、一番はいいのは たけのこ(旬)にきくのがいいんや。」

と、手にしていた白子のたけのこ(筍)を私の顔にちかづけた。

 

たけのこ(筍)収穫の盛りになると 掘りたてのたけのこ(筍)からは

独特の香りがする。なんともいえないフルーティな甘い香りだ。

 

 

先代が言っていた目印となる玄関先のソメイヨシノの桜木は数年前、

道路の拡張で切られ、今はない。

 

でも、私には今でも満開の桜をみると、たけのこのあの甘い香りを

思い出さずにいられない。あれこそ たけのこの旬の香りだと

先代の声まで聞えてきそうだ。

 

今年も 桜の見ごろの季節になった。

 

 

莞鳴

 

待望の雨

お花見を楽しみしている方には雨降りはごめんだが、たけのこを

出荷する農家には恵みの雨が昨日から降った。

 

ここしばらく雨がなく、地面が乾燥していてどこの農家も雨を

心待ちしていた。農家だけでなく、竹や竹の子もこの雨を

喜んでいることでしょう。

 

竹やたけのこは根っこで土から水分や栄養分を吸収しています。

水気がないと元気がでず、笹が青々としません。ましてや

春のこの時期は竹の子に水分や栄養をとられた親竹の笹は

黄色くなります。

 

母親が子供にミルクをあげるために栄養をとるがごとく、

この雨の恵みを親竹は吸収していることでしょう。

 

いよいよ、たけのこの季節が到来です。

 

京都の西山でも枝垂れ桜が見ごろになり、いよいよ春らしき気候になりました。

 

これからソメイヨシノの桜が咲いていきます。京都の市街地ではすでに

8分咲き、昼間は上着をぬいで散策される観光の方の姿もみられます。

 

いよいよ春本番、たけのこ(筍)も本格的に登場します。すでに

親竹(オヤダケ)の選定もされる竹林農家も見られます。

 

 

<親竹(おやだけ)>

 

竹の子は地下茎でつながり、親竹が根をはり、春に竹の子をだします。

じゃがいもなどと同じで、親株、種株が必要になります。春の竹の子は

すべて収穫するのでなく、将来、竹の子を出す親竹として数本残していきます。

 

また、8年以上の竹は切られ、新しい竹と交代していきます。新旧の

タイミングの良い入れ替わりがあるからこそ、良い竹の子が育つのだそうです。

 

人間の社会でもそうありたいものですね。

 

莞鳴

 

たけのこ(筍)がではじめるのはいつ頃?

 

ちんちょうげの咲くころ春のたけのこ(筍)は出始めるんや。

 

先代の亭主は私に庭先を指差して教えてくれた。
幼い私には、「ちんちょうげ」という言葉の響きがただ面白く、
「ちんちょうげ 。ちんちょうげ。」と走リまわっていた。

 

 

亭主はひとなつこい顔で私に微笑み、奥のかまどの方に去っていった。

 

亭主がもどってくると、その手に竹の子がその皮をとられ、白い肌をみせていた。

まだ湯がきたてらしく、白い湯気を出していたのが印象的だった。

 

大人になって「ちんちょうげ」は花であり、本当は「ジンチョウゲ」と呼ばれ、

漢字で書くと「沈丁花」となることを知った。だが今も、私はその花を

「ちんちょうげ」と呼んでいる。

 

先代の亭主はすでに亡くなってしましったが、ちんちょうげの花は

今でも私に春の訪れを香りとともに教えてくれる。

 

今年もちんちょうげが咲く頃、たけのこ(筍)がでてきた。

 

莞鳴

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